オット「うっせーいッ!何回言えばえぇんじゃ!野鳥はみんな好きなの!!」
アオジ「しかも、また、こんなポーズで…。」
オット「あ、それは、なんかゴメン…。」
写真家ではなく探鳥家のオットですから、
向こうから、近寄ってくれたら、そりゃ足が止ります。
<やさしいきもち>
(や)野外活動、無理なく楽しく
(さ)採集は控えて、自然はそのままに
(し)静かに、そーっと
(い)一本道、道からはずれないで
(き)気をつけよう、写真、給餌、人への迷惑
(も)持って帰ろう、思い出とゴミ
(ち)近づかないで、野鳥の巣
日本野鳥の会さんが提唱するフィールドマナーです。
四季オリオリの日本で、野鳥たちがイキイキと生きていくため、
未来のバーダーさんたちに、ステキな探鳥環境を残すため、
はたまた、海外に渡った野鳥たちが、現地で困らないため、
どーですか、みなさん、いっしょにやりませんかー!!!
このトコロ、台風だ大雨だと、野鳥が足りていないオット、
かねてから計画していた、大遠征を決行!
この時期、トーキョーの探鳥家の大遠征と言ったら、
そう!戸隠であります。
トーキョーではお目にかかれないムギマキであり、
マミチャジナイであります。
何か最近は、トーキョーの公園にマミチャジナイいたそうですが…。
オット「それもそーだけど、探鳥家だから、シッカリ野鳥を探すよ。」
皆様足早に通り過ぎる入り口付近で、オットは動けなくなる。
戸隠森林植物園、そのすばらしさは、ド素人のオットでも一見でわかりました。
ココ、パねぇ…。
白兵戦を支配しようとする、アオジ・カシラダカ・ウグイス・ホオジロらしき声、
上空を飛び交うカラ軍団の多さ…。
ウットリだ…。
何故、ココを足早に通り過ぎることができようか…。
キバシリ「早く行けよ。ムギマキ観られないゾ~!」
オット「キミだってそうそう観られないでしょ!急ぎたいけど無理ッ!」
はるか上空には、何らかの群れが飛び交っていた。
か細い記憶を頼るとツグミ師匠に思えたが、
ココは戸隠、その記憶に安心できるトコロではないのだ。
コーヒープリーズを聞き取れたので、イカルがいるのだろう。
コガラ「オメェ、スーパー楽しそうだな。」
オット「あぁ、スペシャル楽しいが、心臓が止りそうで怖いワ…。」
そーこーしていると、ドコに行ったらいいか、わからなくなった。
災害の影響か、安定して歩ける木道が、部分的に通行止めとなっていたのだ。
正直、早くもムギマキをあきらめ始め…。
ドコへ行ったらいいかもわからず、
そして、ノッケからこれほどの野鳥たちとの出会い。
ならば、ヒタスラ歩こう!期待のムギマキ・マミチャ、出会えたらラッキー!
探人家ではないので、自分のコースを歩くことに決定!
ま、いつものことです。
キバシリ「片道何時間もかけて、それか…。せめてムギマキ観てけぇれよ…。」
オット「できればそーしたいが、キバよ、おヌシでもケッコー腹一杯だ…。」
コガラ「い~や!今日ばっかりは、ムギとマミチャ、頑張れ~!」
オット「そーか!そーだな!頑張ってみるワ!!」
気合は入ったが、どこへ行ったらいいか、わからん…。
エナガ「ザックザク歩いていくヒトについていけばいいジャン。」
オット「それはないんだよね。結果同じ場所にたどり着いても、ね。」
ま、コレも、何だかわかりませんが、自分のポリシー的な!?
歩いて探して、歩いて探して。
探鳥って、そんな感じですよ、ジッサイ。
アレコレ出会って、ラッキーなことに、ヒトの群れにも出会った。
あー、ココか。
ムギマキ・セニョリータ「ウフフフフ。撮りづらいでしょ!?」
オット「アハハハハ。そんなのカンケーないね。」
自分で心配してたけど、ココ一番で、オットの悪いクセ、出る。
手に持っていたのは、カメラではなく、双眼鏡…。
観続けてしまったのです…。
フィルムに焼き付けるのではなく(表現が古い…)、
眼に、記憶に、焼き付けておきたい、
自分でもどーにもならない悪癖、本能なのでしょうね…。
ムギマキ・セニョリータ1「コイツ、バカ!?」
ムギマキ・セニョリータ2「うん、バカだよ、コイツ。」
オット「そーだな、スーパースター目の前に、そりゃバカだな…。」
撮ったところで、オットのは記念写真だからね、
そんなモンで、自己満足はうまってしまうのよ。
何より、観たことが、出会えたことが、ウレシイのです。
子供の頃、ムギマキなんて、存在も知らなかった。
ムスメのおかげで、探鳥を復活してからその存在を知り、
一生に一度は観てみたい、出会ってみたいと思っておりましたが、
ある意味、夢がかなって、ホケーッとしていた、が実感ですね。
キバシリ「ムギマキに集中しろッて!」
オット「だから、探鳥家なんだッて!キバシリいたら気になるでしょーがッ!!」
コレもまた、探鳥家を自負する誇りとでももーしましょーか…。
ムギマキ・セニョリータ「では、サービスショ~~~~ット!!」
オット「おぉぉぉぉ!サンキュウ、大サービス!!!!!!!」
ムギマキ・セニョール「うっせーな…。どーしてオス登場でボケるかね…。」
オット「まー見事なまでにボケたね…。う~ん、焦らすからでしょ!!」
ムギマキ・セニョール「もういいトコ出てやんねッ!!」
オット「記念写真だから、いいトコとか、あんまカンケーねぇんだよね…。」
ムギマキ・セニョリータ「アンタ、バカだけど、何かおもろいね。」
オット「そーかね、あんま良く考えてねーけど。」
ムギマキ・セニョール「ホンジャ、サービスする!?」
オット「あぁ!いーのいーの。観たままありのままが好きだから。」
観たままありのままが好きなので、
これまでも、今回も、そしてこれからも、
トリミングなることはしません。
ゴジュウカラ「よしッ!ホンジャ、ゴジューがサービスしてやらッ!!」
オット「ウッホー!ゴジューよ、ありがとねー!!」
ムギマキを観ていた時間、10分もなかったでしょう。
片道7時間くらいかけて、こんなモンです。
なにせ、当日少なかったであろうギャラリー10数名、
ピーク時にははるかそれ以上が、ムギマキのメシタイムをのぞく。
そりゃ、プレッシャーですよ、ムギマキサイドには。
なので、最小限(コレもオットが決めていますが)で、
ズラかろうって、行く前から決めていたことを実行。
プレッシャーが原因で、ムギマキ観られなくなったら、
コレから探鳥を始めるバーダー予備軍がかわいそーだ。
探鳥、ド素人ですが、ここら辺は、ハッキリ書いておきます。
何時間も何時間も、おしゃべりしながら待って、
姿を現すと、右だ左だ、上だ下だ、枝がかぶっただの隠れただの逆光だの、
大きな声で話している写真家よりも、プロですね、プロ!!!!
早々に現場を離れ、ヒトシキリ歩いたら、
どーやら、もう1つのポイントに着いたらしい。
でも、ココでもおしゃべりの嵐。
スルー。
で、参道へ出まして、社務所などでお守りを購入と思ったのですが、
ソコまで、ナニヤラいろいろと歩かなければならないそーで、断念。
帰路についたトタン。
マミチャ!?「何ー!もう帰るのー!?」
オット「あいやー!半分あきらめていた、マミチャン!?」
マミチャ!?「チョッと待って、メシ食ったら、サービスするから!」
オット「えぇ!!何が!何が!!誰が~!!」
マミチャジナイ「ほいッ!マミチャジナイ、登場~~~!!ってまだメシ中!!」
オット「ウワワワワワワワ!マミチャだワ!!!」
マミチャジナイ「ほれッ!遠くから来たから、コレ、サービスね!」
オット「つばさ!つばさ!!マミチャのつばさ!!ありがと~!!」
マミチャジナイ「ハッハッハッハー!マミチャのマミも撮ってけよ。」
オット「そーだったぁ!それが特徴だもんね!!」
何故、昔のヒトは、白い眉をチャと言ったんだろう…。
現代風に言えば、マユジロツグミ、か…。
こんな感じで、1日目は終了…。
出来すぎだ、ジツに出来すぎ…。
波に乗ったオットの2日目は、次回の講釈で。
ハ、恥ずかしながら…。