カヤクグリ「もういいべ、ヤマセミ、行け。」
オット「ウン、ありがとね、行くワ。」
<やさしいきもち>
(や)野外活動、無理なく楽しく
(さ)採集は控えて、自然はそのままに
(し)静かに、そーっと
(い)一本道、道からはずれないで
(き)気をつけよう、写真、給餌、人への迷惑
(も)持って帰ろう、思い出とゴミ
(ち)近づかないで、野鳥の巣
日本野鳥の会さんが提唱するフィールドマナーです。
四季オリオリの日本で、野鳥たちがイキイキと生きていくため、
未来のバーダーさんたちに、ステキな探鳥環境を残すため、
はたまた、海外に渡った野鳥たちが、現地で困らないため、
どーですか、みなさん、いっしょにやりませんかー!!!
ド素人にならわかると思う。
高鳴る高鳴る、ドンドン早足になる。
なかなかないチャンスだからね。
現着寸前、大きな話し声が気になった。
やめて…。
鉄柵の上にいたヤマセミを観た瞬間、飛び立った…。
さっき歩いていた沢のほうへ飛び去って行った。
あー、仕方ないね、こんなモンだよ、探鳥なんて。
飛び去るヤマセミの美しさを堪能していた、
その背後を、三脚かついでドタバタと走っていく数人。
彼らがカーブを曲がった瞬間、
「ぅおぉぉぉぉぉぉぉいいいいい!!飛んだぞぉぉぉぉおおおおおおお!!」
湖畔に響き渡る下品な声。
探鳥やってきて、初めて聞きましたよ。
住宅街に紛れ込んだサルを追い詰める捕獲隊のように感じました。
もう、情けないを通り過ぎて、哀れ。
いやいや、今年1番いい日だった、ボヤきはこのくらいで。
騒ぎ立てるクズども嫌って、ヤマセミが対岸に来てくれた。
オット「同じニンゲンとしてゴメンって言いたいが、違う動物だから…。」
デキはいいとは言いがたいが、飛んでいく姿を撮影できた。
どうにか撮れたヤマセミの飛行。声の出演・日本が誇るクズ世代の面々。名栗湖にて。
オットのオンボロ中古カメラで、コレが撮れたのはキセキでしょう。
再び沢へ向かうと見せかけて、旋回してきたヤマセミは、人工物にとまる。
ヤマセミ「どーも、落ち着かんな…。」
この辺で、オットは満足した。
そりゃそーでしょ!?もー充分、ゼータクは敵ですよ。
さ、探鳥再開、ジョウビタキー!カラ軍団ー!!
トビ「や~い!やせ我慢~!!」
オット「あぁそーさ、もっと観てたいさ。でも、やせ我慢さ!!」
コゲラ「じゃ、ココは1つ、ドラムでも奏でよーかね。」
ジョウビタキ「何これ、木が滝みたいになってっけど。」
オット「オットの記念写真に、構図もヘッタクレもないのだ。」
シジュウカラ「もう少しだけでいいからさ…、」
オット「言うな、いや、言わないでくれ…。自分ではコレで充分なんだわ…。」
あわよくば、ウソ、だったけど、カナリの満足で帰途に着く。
あららら、ま~だやってるよ。
ヤマセミ「今日、しつこい…。」
オット「同情するよ…。」
騒ぎを横目に、サッサカと足早に通り過ぎたのだったが、
執拗にプレッシャーをかけられたヤマセミが、オットの近くに飛んできた。
ヤマセミ「撮らしてやっから、どーにかならん!?」
オット「睨んでみるけど、たぶん無理だろ。鈍感力すげーから…。」
ヤマセミ「ポーズつけっから、ソコをなんとか…。」
そしてついに、この先も含めて、オットの探鳥人生で、
ヤマセミに最接近する瞬間が訪れました。
こーなると、もーさー、
大好きなカワセミが飛んでも、ウワの空。
はぁぁぁぁぁぁぁ、メインのくだりは、書ききりました。
次回は、おまけ編です。
疲れた…。
ハ、恥ずかしながら…。